2012年05月27日

第14回西三河朝会開催記録

5月9日(水)に第14回西三河朝会を開催しました。
こんかいは「ひとり読書会」でした。

今回の課題は、頭木弘樹「絶望名人カフカの人生論」。
カフカをきちんと読んだことはないのですが、それでもこの本を読んで、なぜカフカが偉大な作家と言われるかがわかりました。
カフカの絶望や不安。そこにはまるきっかけには、自分が理解できるものも少なくありません。
おそらく、きっかけ自体は思い当たる人、カフカと同じことで不安になったりする人も多いはずです。
しかしカフカの絶望ぶりはすごい。言い方は変かもしれませんが「絶望を極めた人」なんですね。
カフカは絶望をここまで極めることができた、だからこそこれだけ世に残る作品が書けたのだと思います。
カフカの小説も、手紙や日記もちゃんと読んでみたくなりました。

カフカのように絶望しなくても (する必要もないと思いますが)、落ちこむ時にはちゃんと落ちこんだ方が健康にはいいですよ。沈んだ時には、沈むだけ沈んで、底をしっかり蹴った方がちゃんと浮上できるし。

ところで本書のオビに「今までになかった"絶望の名言集"!」とありますが、同じテイストの名言集としては、これに先んじて「心にトゲ刺す200の花束―究極のペシミズム箴言集」がありますね。主催者はこれを友人に借りて読みましたが、お薦めの名言集です。


絶望名人カフカの人生論
フランツ・カフカ
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心にトゲ刺す200の花束―究極のペシミズム箴言集
エリック マーカス
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posted by sazanami at 20:25| 開催記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月14日

第13回西三河朝会開催記録

3月10日に第13回西三河朝会を開催しました。
1人の方に参加いただき、主催者と2人読書会となりました。ご参加いただきありがとうございます。

◎スピーチ「今読んでいる本、これから読みたい本」
現在読んでいる本、気になっている本を紹介いただきました

池上彰の学べるニュース5 (臨時特別号)
池上彰+「そうだったのか!池上彰の学べるニュース」スタッフ
海竜社
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◎読書会
今回の課題は、リチャード=ムラー「今この世界を生きているあなたのためのサイエンス 1」


今この世界を生きているあなたのためのサイエンス〈1〉
リチャード・A. ムラー
楽工社
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ピックアップ

・911テロのビル崩壊のメカニズムがこれでよくわかった。当時テレビの生中継で崩壊の瞬間を見たが、確かに言われてみればビルは爆発していなかった
・天然痘は撲滅されたが、テロが発生する可能性があるとは知らなかった
・この本が日本で出版されたのは2010年で、原子力発電所事故についてはスリーマイルやチェルノブイリで終わっている。もし著者が今福島で起きている原子力発電所事故を分析するとどうなるのか興味がある


初めて課題として科学の本を取り上げました。理論だけでなく、事例を思い出しながら楽しく、あるいは真剣に話すことができました。

13回目も無事終了することができました。ありがとうございました。
posted by sazanami at 16:09| 開催記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年11月16日

第11回西三河朝会開催記録

11月12日に第11回西三河朝会を開催しました。
1人の方に参加いただき、主催者と2人読書会となりました。ご参加いただきありがとうございます。



今回の課題は、ガブリエル=バンサン「アンジュール」。初めて絵本を取り上げました。

アンジュール―ある犬の物語
ガブリエル バンサン
ブックローン出版
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ピックアップ
・事故が起きるシーンで、犬は意図的に飛び出したのだろうか? 事故のシーンはなぜ描かれたのか?
・犬と人間の関わり、コミュニケーションの限界やずれについて表現しているように感じた。
・犬とのコミュニケーションをいかにとるか、「犬目線」が必要なのではないか。
・オビに「感動の一冊」とあるが、それには納得できない。確かにこの本は読んで心が動く。しかしそれは一般的に言われる「感動した」とは違う。
・感動の本来の意味には、ポジティブさもネガティブさもないように感じる。「感動=ポジティブ」ととらえられがちだが、「感動=ネガティブ」でもよいのではないか
・最後に少年と犬が出会うシーンは、解説にあるように「心にぽっと火がともる」とはならない
・犬と出会った少年の顔が、笑顔から少し困ったように変化している、順を追うごとに暗くなっていくのはなぜか
・「少年が犬を迎えに来た」というイメージの方がしっくりくるのではないか
・絵のデッサン力に圧倒されて、中身にまで至らない人が多い気がする
・「感動の一冊」と書かれると、感動を得ようとしてしまう
・感動がお金で買えるようになったことがいいのか悪いのか…

「アンジュール」は絵だけで言葉のない本です。まずは絵のすごさに圧倒され、読んで感じたことを話すことで、より深く絵本の世界に入っていけたと思います。

11回目も無事終了することができました。ありがとうございました。
posted by sazanami at 10:06| 開催記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月24日

第10回西三河朝会開催記録

9月17日に第10回西三河朝会を開催しました。
4名の方にご参加いただきました

◎今読んでいる本、これから読みたい本
参加者の皆さんから、現在読んでいる本について発表いただきました


なぜ、「これ」は健康にいいのか?
小林弘幸
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我々の内なる狂気 統合失調症は神経生物学的過程である
ロバート・フリードマン
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ザ・プロフィット 利益はどのようにして生まれるのか
エイドリアン・J・スライウォツキー
ダイヤモンド社
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企業のためのクレーム処理と悪質クレーマーへの対応
森山 満
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◎読書会
今回の課題は、三浦俊彦「論理パラドクシカ 思考のワナに挑む93問」。
論理パラドクシカ 思考のワナに挑む93問
三浦 俊彦
二見書房
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ピックアップ
・難しい、難関だった
・つまみ食いするように読んでみた

特に面白かったトピック
・「精神鑑定のジレンマ」
・「セクシャルハラスメントのジレンマ」
・「最後通牒ゲーム」が、人間の感情が絡む錯誤で面白かった
・「マジシャンズ・チョイス」

今回の課題本はかなり難しかった、というご意見を多くいただきました。主催者もかなり難しい本だと思いました。
しかし難しいながら、皆さんとパラドックスについてわいわい話すことができて楽しかったです。

◎参加者の皆さんの感想ブログ
検索中

おかげさまで西三河朝会も、無事10回目を迎えることができました。
参加くださった皆さん、ありがとうございました。
posted by sazanami at 17:49| 開催記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月13日

第9回西三河朝会開催記録

7月9日に第9回西三河朝会を開催しました。今回は「ひとり読書会」でした。

◎「今年前半ベスト本はこれだ」
主催者にとっての今年前半ベスト本は、以下の2冊

強く生きるために読む古典 (集英社新書)
岡 敦
集英社 (2011-01-14)
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悪童日記 (ハヤカワepi文庫)
アゴタ クリストフ
早川書房
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「強く生きるために読む古典」は日経ビジネスオンラインの連載「生きるための古典 〜No classics, No life!」の内容を抜粋・加筆したものです。この連載はずっと読んでいますが、岡さんの真摯な考え・文章が大好きです。自分がもっと古典を読んでみようと思ったきっかけの一つです。

「悪童日記」は続く「ふたりの証拠」「第三の嘘」も読んでいますが、1冊目をやはり挙げたい。読まされてしまう、読んでぞわっとくる本でした。


◎課題本について
今回の課題は、石原和幸「世界一の庭師の仕事術」。
本当にちょっとしたきっかけで花屋になり、チェルシー・フラワーショーで3年連続ゴールドメダルを取るまでの一代記。具体的な仕事術よりは、いかに仕事に向き合うか、について書かれています。
お客さんにせよ従業員にせよ、かかわる人たちの笑顔が見たい、喜んでもらいたい。すべてはここに収れんされるのですね。

口絵にはメダルを取った庭の写真があるのですが「え、これが庭?」と思ってしまいます。できれば彼が手がけた庭の写真が、もっとあるとよかったかも。
posted by sazanami at 13:34| 開催記録 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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